原作:アントン・チェーホフ
演出:井上思
共演者:富士眞奈美 順みつき 内田稔
高橋幸治 広田玲央名 ほか
トリゴーリン役で主演
会場:
新神戸オリエンタル劇場
1994年2月18日(金)〜3月1日(火)
アート・スフィア(品川天王州アイル)
1994年3月4日(金)〜3月13日(日)
「かもめ」とは鳥のかもめのことで、戯曲の中では、自然の中で平凡に幸せに生きる姿の象徴と思われます。
帝政末期のロシア。
ある夏、仮設された舞台では作家を志すトレープレフが書いた芝居が恋人で女優志望のニーナによって演じられる事にんsっていた。
しかし、母アルカージナやその愛人の作家トリゴーリンたち大人は茶番としか見ず、真剣に受け取らない。
激昂したトレープレフは芝居を中断してしまう。
ニーナは有名な作家トリゴーリンとはじめて出会い、深く感動する。
意気込んで上演した舞台を中断せざるをえなかった失意のトレープレフは一人でいることが多くなり、ニーナに対しても屈折した感情が支配し始める。
一方、ニーナは流行作家であり知識人でもあるトリゴーリンに惹かれていく。
アルカージナとトリゴーリンがモスクワへ発つ日、華やかな都会の生活に憧れ、舞台女優を目指すことにしたニーナは、トリゴーリンと再びモスクワで会う事を密かに約束する。
2年後、トレープレフは新進作家として認められ始める。
トレープレフが創作に耽っていると、ニーナが現われ、久し振りの再会の歓びにひたる。
トレープレフは変わらぬ愛を訴えるが、ニーナは女優という仕事の現実を経験し、生活の苦労をしながらも、演劇活動に自分の全てを賭けるつもりだと言い残し、次の公演地へ旅立って行く。
秋の夜長のゲームが始る中、突然の銃声が響き渡る……。
流行作家トリゴーリンは女優アルカージナ(富士眞奈美)の愛人でありながら、若い女優志望の娘(神野三鈴)と関係したあげく彼女を捨てる中年男性。
「ひどい男」らしいがジュリーはこの役が気に入ってるご様子。
「本当にひどい男なんですが、腑に落ちるんです。大人のずるいところを演じるのが面白い。複雑で変でひどい男の魅力です」と、ある新聞誌のインタビューに答えていた。
男にしかわからない魅力かな?
とは言え、ジュリーが演じるからには、とても魅力的な男性像が浮かび上がってしまうのだろう。