原作:長谷川幸延
脚色:舘 直志
潤色・演出:宮永雄平
美術:古賀宏一
照明:室伏生大
音楽監督:甲斐正人
効果:畑中富雄
舞台監督:浅香哲哉
共演者:藤山直美 波乃久里子 土田早苗
入江若葉 曽我廼家文童 ベンガル
小島慶四郎 綾田俊樹 ほか
会場:大阪 松竹座
2002年5月1日(水)〜5月26日(日)42公演
料金:1等席13650円 2等席7350円
3等席4200円
大阪松竹座5月公演
藤山寛美13回忌追善公演
(あらすじ)
桂春団治は落語の古い型に満足できず、従来の型を破った芸風で、大人気だった。
しかし、その一方で落語通のひんしゅくを買い、古株の先輩連中からも目の敵にされていた。
そんな彼を影で支えていたのは姉・おあきと、妻・おたまだったが私生活も破天荒でいつもお金に苦労していた。
やがて真打ちとなり、人気実力ともに勢いづく春団治だったが、暮らしぶりも八方破れ。
酒と女……派手な遊びは止まる事がない。
いつしか薬問屋の後家・おりうと深い仲になり、客席からも「後家殺し!」の掛け声がかかる。
そんなある日、京都の旅館の娘、おときが春団治を尋ねてくる。
春団治が京都の寄席に出ている時に、「嫁にしてやる」という春団治の言葉を鵜呑みにして来たのだ。しかも、お腹には三ヶ月になる春団治との子が・・・。
おたまは自分から身を引き、おときと春団治は晴れて夫婦となるが、春団治は「子供がうるさい」と殆ど家に帰らず、おりうの家に入り浸っていた。
「自分も子供も春団治には要らない人だ」と悟り、おときもまた家を出るが、おたまもおときも生涯、春団治を陰で支えていく。
良いお芝居を見せていただきました。さすが本場の舞台!笑いと涙が交互にきて、お芝居の醍醐味を初めて知りました。
直美さんも然る事ながら、ジュリーの演技もまた凄い!まさに真剣勝負を見た感がある。
「立派な役者さんになったなぁ…」と胸が熱くなった。
春団治という方は名前を知ってる程度だったが、藤山寛美さんはTVの人情芝居をよく観た。
何とはなしに見始めるが、いつしかストーリーや演技にすっかりハマってしまう、不思議な魅力を感いていた。
その寛美さんの追善公演にジュリーが抜擢されるなんて想像もしていなかった…。
ジュリーは男前だし、あんな阿呆役は絶対無理だろうと思っていたが、この舞台を観ていてふっと寛美さんの面影を感じるシーンがいくつもあって自分でも驚いた。
笑ったり怒ったり泣いたりむくれたり、その表情の豊かさにジュリーの役者魂を垣間見たような気がしました。
これは絶対生で観たかった・・・と思ったら、なんと2007年、再演が決まった!
しかも大阪だけじゃなく東京も博多も全部がジュリーだ!
直美さんのジュリーファンは有名だが、演技もしっかり認めてくれているんだなぁと思うと嬉しくてしょうがない。
そんな訳で、さらにバージョンアップした最強コンビの「春団治」を今からとても楽しみにしています。