原作:織田作之助
脚本:土井行夫 土井陽子
潤色・演出:宮永雄平
共演者:藤山直美 小島秀哉 土田早苗 笹野高史 小島慶四郎 太川陽介 大津嶺子 ほか
会場:
東京 新橋演舞場(2月1日〜2月25日)
料金:
一等席12,600円 二等席8,400円
三階席A4,200円 三階席B2,520円
桟敷席13,650円
大阪 大阪松竹座(3月3日〜3月28日)
料金:
一等席12,600円 二等席7,350円
(あらすじ)
大阪キタの化粧品問屋の放蕩息子で妻子のある柳吉と、元芸者でしっかり者の蝶子との流転の物語。
二人は黒門市場の路地裏で間借りして生活をはじめるが、勘当された遊び人の柳吉には収入など無い。
蝶子がヤトナ(臨時雇で宴会や婚礼に出張する有芸仲居)になって生活を支えていくが、蝶子がどんなに生活を切り詰めて貯金しても、柳吉が芸者遊びなどに金を使ってしまうので生活は一向に楽にならない。
それでもなんとか二人で関東煮の店「蝶柳」を始めるが、今度は柳吉が腎臓結核で入院してしまう。
病院の費用を作るため、蝶子は店を売り、子供のようにわがままな柳吉の看病に追われる。
退院後、蝶子の芸子仲間の「金八」が資金調達をして「カフェ」を始める。
ある日、柳吉の実の娘久子から柳吉の父親の容態が悪いことを知らされ、実家に向かう。
蝶子は二人の結婚の承諾をもらってほしいとせがむが柳吉が言い出せないまま父親は息を引き取る。
挙句にお通夜や葬式は出るなと言われ、ショックのあまり蝶子はガス管をくわえて自殺をはかる。
その知らせを聞いた柳吉は、すぐに外へ飛び出した。
たかさん感想
2005年3月私の初遠征はこのお芝居からはじまりました。
時は大正、化粧品問屋の跡取り息子柳吉(ジュリー)女癖の悪い事で 評判のボンボン。
妻と子がありながら芸者蝶子(直美さん)と深い仲になる。
しっかり者の蝶子に頼りない柳吉。
「男のだらしない所を逆にチャームポイントになるように演じたい」と仰ってたようにどーしょうもない男の人なんだけれど、憎めない可愛い「もう〜しゃーないね〜」と言ってしまいそうになるほどチャーミングな柳吉さんをジュリーは見事に演じてました。
直美さんも大好きな役者さんなので二人がひしと抱き合うシーンなんてうっとりして見入ってしまいました。
お二人の掛け合いも絶妙でお互いを信頼しきっているという感じが随所に感じられました。
こういうお芝居には欠かせない笹野さんの「お前少し痩せた?」の台詞の時は会場が妙に受けていて、ちっとも痩せていない」柳吉さん苦笑いしてほほをキューと尖らせていました^^
最後に手を繋いで花道に消えて行く二人....これがなんとも胸が熱くなりました。
「よ〜し明日から頑張ろう!」そういうあったか〜い気持ちにさせてくれる素敵なお芝居でした。
「いい役者になったな〜」「ジュリー最後に歌うんじゃない?」お隣のご夫婦の会話です。
え〜っ!そんな馬鹿な〜って思いながらもちょっぴり期待!...やはりそれはなかったです^^;
来年も又直美さんと一緒、どんなお芝居を観せてくれるのか今から楽しみです。