監督:深作欣二
脚本:野上龍雄 深作欣二
原作:山田風太郎
製作:角川春樹
プロデューサー:佐藤雅夫 本田達男 稲葉清治
企画:角川春樹事務所
撮影:長谷川清
音楽:山本邦山 菅野光亮
美術:井川徳道 佐野義和
編集:市田勇
共演者:千葉真一 真田広之 緒方拳 丹波哲郎
若山富三郎 佳那晃子 室田日出男 他
天草四郎時貞役主演
1981年6月6日公開(東映)
2002年7月21日DVD発売
(あらすじ)
寛永十五年、徳川幕府のキリスト教弾圧に端を発した島原の乱は、天草四郎時貞を中心に、二万人近い信者が惨殺された。
その夜、四郎の首は雷鳴とともに甦った。
神を捨て、魔の力を借りて怨みをはらそうとする四郎は、同じように無念の死を遂げた細川ガラシャ夫人、宮本武蔵、宝蔵院胤舜、伊賀の霧丸、柳生但馬守宗矩たちを集め、幕府に復讐を企てた。
ガラシャは四代将軍家綱に接近し、お玉の方に扮して大奥に入ることに成功する。
家綱はお玉の方の体に溺れ、次第に狂気じみていった。
霧丸は若い少女と恋仲になり、悪に徹しきれず、脱走を図った。
しかし、四郎はそんな霧丸を斬り殺してしまう。
頻繁に起る不思議な事件を魔界から甦った化者たちの仕業と知った柳生十兵衛は、おつうを養女にして山中に暮す刀匠、村正に魔物を斬れる妖刀の製作を依頼する。
十兵衛はおつうの前で武蔵を斬り倒した。
一方、江戸城はお玉と家鋼の部屋から出火した火に包まれていた。
燃えさかる炎の中で、十兵衛は父、但馬守を激戦の末、斬り倒し、天草四郎と向き合った。
全身に魔よけの文字を書いた十兵衛はついに天草四郎の首をはねた。
しかし四郎は自分の首を脇にかかえ、人間のいるかぎり、復讐を続けると不気味に笑って炎の中に消えていった。
監督も脚本家も、「主役はジュリーに決めていた」と言うだけあって、まさにジュリーにしか出せない妖しさ艶やかさが随所に散りばめられていました。
(千葉真一が主役という説もありますが、やっぱりジュリーですよね?)
共演者の顔ぶれも一流揃い!何と贅沢な作品でしょう。
この映画はジュリーファンならずとも充分満足のいく映画だったと思います。
冒頭の天草四郎の生首からショッキングなシーンの連続。
話題に上った霧丸(真田広之)とのキスシーン、炎の中のラストシーン。
音楽も良かった!
ジュリーの演技も、一流に引けのとらない大熱演で、特に最初の復讐を誓うシーンなどは悲しみと憎しみが画面を通じてひしひしと伝わってきて、「そうだ、焼き尽くしてしまえ!」とすっかり悪の見方に付いてしまいました。
ラストは、「また甦る」と言っていたので、続編への期待があったんですが・・・実現せずに残念。
私の中では「太陽を盗んだ男」に次ぐ大好物映画です。