監督・脚本:安田真奈
協力:田辺市・フィルムコミッション
JTB西日本・松下電器産業
共演者:上野樹里・本上まなみ・中村靜香他
稲田誠一郎役で出演
配給:東京テアトル
第16回日本映画批評家大賞主演男優賞
2006年10月7日公開(東京テアトル)
(あらすじ)
『お客第一・儲けは二の次』がポリシーの小さな電器屋「イナデン」。
三姉妹の真ん中・怜(上野樹里)は、そんな父、誠一郎(ジュリー)に反発して上京し、イラストレーターを目指す。
しかし仕事でも上司と衝突し、自ら会社を辞めてしまう。
そんなある日、「おねえちゃん(本上まなみ)が倒れて入院したからすぐ帰れ」と三女の香(中村静香)から手紙と切符が送られてきた。
あわてて和歌山に帰郷した怜だが、実は入院していたのは仕事中に屋根から落ちて骨折した父の誠一郎だった。
姉や妹に言い含められ、怜はしぶしぶ店の手伝いをする事となる。
やがて地域の人との交流や、嵐の夜、病院を抜け出してまで仕事をする誠一郎の姿を見て、怜のわだかまりが少しづつ解きほぐされていく。
小さな電器屋の頑固親治と聞いて、最初は「随分庶民的な役だなぁ…」とちょっと不満でした。
ジュリーは昔から「普通の人」を演じるのが好きだったから、本人は満足してるんだろうなぁ…などと思いつつ、
でも実際スクリーンで観ると、これがなかなか良いお話で、心にやさしく響きました。
ジュリーも「頑固親治」ぶりを見事に演じ、時折見せるなんとも穏やかで優しげな笑顔に深い情を感じました。
特に好きなシーンは病院のベッドで、怜に自分の若い頃の話をする場面。
「わいに似たんやー」二人の心が初めて通い合った場面じゃないかな?とっても良い表情でした。
そして、なんとこの年の日本映画批評家大賞主演男優賞を受賞!(主演だったんだ…初めて気が付きました)
もっともっと大きなスクリーンで主演のジュリーを見たいです。