NHK 水曜シリーズドラマ
脚本:大石静
演出:長沖渉 出水有三
共演者:田中好子 河合美智子 菊池隆則 ほか
小児科医・伊野原亨役で主演
1998年8月26日から9月30日
6回連続放映
(あらすじ)
高名な小児科医・享(ジュリー)は、患者の死に涙を流す優しい心の持ち主。
その妻、雪子(田中好子)は、仕事優先の夫を誇りに思う反面、心の底に淋しさを感じていた。
ある日、雪子は享の取材に現れたトップ屋で元検事の章吾(菊池隆則)と出会う。
章吾は雪子に心を奪われ、取材で得た大手製薬会社との癒着疑惑や病死した患者の父親の訴えを基に享の裏の顔を暴こうとする。
雪子は夫を愛しながらも、一途な章吾に次第に惹かれていく。
ふたつの愛を抱え耐え切れずに失踪するが、4年後、1つの決断を下して再び二人の前に現れる。
医療裁判・阪神淡路大震災・明石大橋開通と、色んな要素がドラマの進行とうまく絡んでいて見応えがあった。
小児ホスピス病棟で子供達と接するジュリーの温かい笑顔が1番印象的だった。
患者への愛が薄れてしまう…と自分の子供も作らなかった徹底振りが妻を淋しさへ追いやったのかも知れない。
そんな負い目もあってか、不倫されても責めようともせずに「戻って欲しい」という。実に寛大だ!
なのに妻は3人でいっしょに住みたいとか、どっちも選べないとか…「何言ってんだ?」と私は最後の決断に憤慨した。
両方に愛があるなら戻る場所は決まってるだろう!結婚してるんだから。
医師としての夫の名誉を傷つけた責任は微塵もないのか?
夫が医師を優先するなら、自分もまた、社会に出て別の生きがいを見付けるべきではなかったのか?
などなど…私には疑問と不満が残るストーリーでした。
裁判の結果も実に安直。誰かが満足したのか?